プロダクト志向な開発チームとエンジニアの役割

はじめに

こんにちは、ハイリンクで開発エンジニアをしていますタイガです。この会社に入社してから早いもので半年以上経過しました。

今回は「カラリア 香りの定期便」事業の開発に関わることで感じた我々のチームの特徴とそのチームの中で求められる開発エンジニアの役割についてお伝えしたいと思います。

プロダクト志向なチームについて

私たちハイリンクのプロダクト開発の一番の特徴として、「全メンバープロダクト志向」であることが挙げられます。これはプロダクトマネージャーはもちろんのこと、開発エンジニアやデータ分析エンジニア、デザイナーチームも含めてすべてのメンバーが意識していることです。

プロダクト志向とは、製品やサービスの全体的な品質、ユーザー体験に重点を置く考え方で、どうすれば自社のプロダクトがユーザーへの価値を最大化できるのかを第一に考えることと定義できるのではないかと思います。

そのため、新しい機能開発に関するミーティングの場では、全メンバープロダクト志向に基づき、各メンバーは職能的な役割を超えて様々な意見を出し合い議論を行います。 バックエンドエンジニアだとしても「ここにこういうボタンがあったらもっとユーザー体験がよくなりそう」といったようにUI/UXに関することでもプロダクトが少しでも良くなるように全力で取り組むのがハイリンクのプロダクト開発チームの特徴です。

私の前職ではtoB(ビジネス向け)のある業種に特化したSaaS製品を扱っていることもあり、クライアントのニーズが自然と集まってきやすい環境でした。それゆえにプロダクトへの意思決定はある程度集まっているニーズから声の大きいものを取捨選択することでプロダクトの方向性が決まっていくことが多かったと思います。なので、開発エンジニアの役割はどちらかといえば技術的な志向が強く、「どう実装するか」が仕事の中心でした。

ハイリンクのプロダクト志向な環境で開発を行うことで、ユーザーが今後どのようにプロダクトを利用するかを考えて実装を行う必要があるため、一つの設計だけも今後の拡張性を考慮するなどエンジニアとして技術的な成長をすることができたと感じています。

プロダクト志向なチームでのエンジニアの役割とは

ハイリンクのプロダクト開発チームが「全メンバープロダクト志向」であるということをまずはお伝えできたので、ここからは開発エンジニアの役割について自分が意識していることをお伝えしていきます。 あくまで私が考えるプロダクト志向なチームでのエンジニアの役割であって、それがすべて正しいわけでもなく、また対義語として扱われる技術志向を否定するものではありません。

先ほどお伝えした通り、ハイリンクではエンジニアもプロダクトの意思決定に積極的に関わるため、プロダクトの目的や価値を深く理解する必要があります。 これにより、エンジニアは単なる実装者ではなくプロダクトの成功に直接貢献する重要な役割を担うようになります。

そのような環境における開発エンジニアの役割として私が大切にすべきだと考えていることはチーム及びプロダクトの選択肢の幅を広げてあげることです。

「この技術を使えば実はプロダクトにこういう機能を作ることができる。」 「さっきのミーティングで出た機能案だけど、あの技術を使えば実現可能だ。」 というようにプロダクトに対して何ができるのかをチームに伝えてあげることがプロダクト志向なチームにおけるエンジニアの大きな役割ではないかと私は考えます。

エンジニアにとっては簡単だと思っていることも実はそれ以外のメンバーにはその簡単さが伝わっていなかったり、逆に簡単そうと思われていることがエンジニアにとっては非常に難しいということは多々あります。

わかりやすくなるように、もう少しだけ具体的なシナリオ例を通して説明したいと思います。

例えば、チームが直面する課題の中に、「運営しているECサイトで、ユーザーが商品を選ぶ際に、迷わずにもっとスムーズにカートに追加できるようにしたい」という課題があったと仮定します。データ的な指標でいうとカートへの追加率を向上したい、のようになります。

また、現在のシステムではユーザーは商品の一覧ページから詳細ページへ遷移し、そのページで商品をカートに追加できるようになっています。これをチームの共通認識としましょう。

このとき、商品の詳細ページをもっと充実させるとよいのではないかという案が出るかもしれません。これは商品の詳細ページを充実させて、ユーザーにより多くの情報を提供することで、選択を容易にしてカートに追加してもらいたいという背景があります。

一方で、プロダクト志向なチームでのエンジニアの役割の一例としては、商品をカートに追加できるボタンを商品一覧ページに設置するという提案をすることです。これにより商品詳細ページに遷移するステップを省き、直感的に購買行動に移れるようになります。また既に購入を決めているユーザーや迅速に購入を決定するユーザーにとってサイトの使い勝手が向上することが期待されます。

もちろん、この提案がすぐに正しい結果につながるかはわかりません。しかし、重要なのはチームがこれまで持っていたかもしれない「商品詳細ページ以外からのカート追加は技術的に難しい」という共通認識に対して、商品詳細ページ以外からのカート追加機能の実装が実現可能であるという新たな視点をチームに提供することです。

このようにして提案された新しいアプローチによって、たとえば「あらゆる商品の特集ページの作成とそこからのカート追加機能の導入」など、さらなるアイデアの発展を促すことができます。 このプロセスは、技術的な観点からプロダクトに対する選択肢を広げることで、チームに新しい可能性を提示するプロダクト志向なチームでのエンジニアの役割を示しています。

例がやや長くなってしましたが、うまく伝わったでしょうか。 大事なのは技術的観点からチームの選択肢の幅を広げることだと思っています、改めてにはなりますが。

おわりに

ここまで読んでいただきありがとうございます。 今回はハイリンクの開発チームの志向性について紹介しました。自分のこれまでの経験とは違う脳みその使い方をしている感覚ですが、毎日成長を実感しています。その分反省もとても多いですが。

カラリアというプロダクトは未だ見ぬ運命的な香りとの出会いをお届けするのが使命です。 まだまだ成長の余地がある面白いプロダクトです。

興味を持っていただいたかたはぜひカジュアル面談などでお話しましょう。

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